山からの短信

1996年の記録

122.1996/1/2〜3丹沢主脈縦走

元旦は家に居たがおせちのつまみ食いで体重が気にかかる。2月の中旬から3月の中旬までは会計事務所の繁忙期で山歩きはままならない。そんなことで時間があるときは歩いておこうという訳だ。2日の夜から猛烈な風が吹き、3日は朝、一時晴れるもガスで見通しが利かない。11時頃、ガスが途切れ鬼ケ岩から蛭ケ岳の稜線では見事な霧氷を見る。思わず息を飲む。良き哉、山歩き。

123.1996/1/7鍋割山&塔ノ岳

鍋割山、鍋割山稜、大倉尾根、表尾根は何度も何度も歩く丹沢の定番コースだ。今日はその鍋割山、塔ノ岳、表尾根(政次郎尾根)を歩く。おりきった戸沢出会では思いもかけず尊仏山荘の花立さんご夫婦に会い車で滝沢園入口まで送って頂く。

124.1996/1/13〜14桧洞丸

ツツジ新道から桧洞丸に登り、青ケ岳山荘に一泊する。宿泊の全員で山頂の肩から夕焼けの富士を眺め、翌朝、雲海に浮かぶ朝焼けの富士を眺める。久し振りにユーシンロッジから玄倉まで林道を歩く。有名な青崩隧道では懐中電灯の明かりが弱く往生する。

125.1996/1/21塔ノ岳&政次郎尾根

雪の丹沢は格好の撮影対象だ。政次郎尾根から表尾根の稜線にあがると青空をバックに三ノ塔、大山がすっきりとした姿を見せる。それも束の間、午後になると新大日あたりからガスに覆われ出し、塔ノ岳山頂では視界が利かない。本当に山の気象は変わり易い。

126.1996/2/4金時山

仙石から矢倉沢峠を経て金時山に登り、長尾山、乙女峠、丸岳、長尾峠、湖尻峠と箱根外輪山を半周する。富士山は雲に覆われ顔を見せない。終日、仙石原高原、神山、大湧谷を見ながら歩く。ハコネダケが登山道の両側に襖のようにびっしりと生えて夏はとても歩けそうもない。

127.1996/4/14桧洞丸

久々の山行きだ。最後が2月4日の金時山だから2ヶ月の空白がある。桧洞丸に登り、青ケ岳山荘に1泊する。小屋の主、高城さんは胃潰瘍で手術されたとかで当分無理のようだ。何時ものように宿泊客は2名と少ない。小屋番のOさんから写真のことを色々と教えて頂く。それにしても久し振り山行きは疲れることこの上もない。

128.1996/4/20犬越路

懸案の二点を確かめる山歩きだ。用木沢出会から犬越路に登り犬越路トンネルの北側に降りる。桧洞からの下山の途中気に懸かっていたところだ。トンネルを歩き、西丹沢に下る途中から新しく建設されている林道を終点まで歩く。終端には県有林巡視路があり立入禁止だ。歩いて見なければ気が済まない。ここを登るとツツジ新道の鞍部に出る。納得だ。それにしてもこんな林道を建設する社会的意義が有るのか。

129.1996/5/3〜4丹沢三ツ峰

蓑毛からヤビツ峠、表尾根(二ノ塔、三ノ塔、烏尾山、行者岳)と歩き書策小屋に一泊する。何時もは休憩で立ち寄るだけだ。一度、泊まって夜景を見みてみたかった。翌日、丹沢山から三ツ峰を下る。高畑山の展望台でIさんと知り合い下丸子まで帰路ご一緒する。

130.1996/5/19大山&春岳沢

新ハイのガイド記事(横山信弘氏執筆)を頼りに小滝の連続する沢を遡行する。’94年10月2日に髭僧ノ滝を見に来た折、かなりの所まで遡行したが不安になり途中で引き返した。ガイドがあり心強い。沢の斜面に取り付き尾根を登り、大山参道の富士見平に藪をかき分けて出る。

131.1996/5/25塔ノ岳

久しぶりに大倉尾根を登る。今夏は北アルプスだ。大倉尾根を登れれば大丈夫だという。しかし結果はバテ気味だ。暑さ対策を考えなければと言い訳ばかりだ。下山は表尾根経由で木ノ又小屋により6月のイベントには出席の旨を伝える。

132.1996/6/1〜2三ツ峠山&御坂山塊

いつかは登ってみたと思っていた山だった。西桂の表登山道から登ったのが良かった。河口湖側から登ったらがっかりする所であった。しかし、意外と交通費は安いし、近いので冬になると何回か来て富士を写真に撮りたいものだ。

133.1996/6/15〜16木ノ又小屋

15日の夜、木ノ又小屋で開催される「花のスライド」を見に出かける。雨が降れば一番近い政次郎尾根からと考えていたが、お天気は大丈夫だ。こうなると鍋割山から塔ノ岳の周遊コースだ。4時20分小屋に到着する。山歩きにはこういう分野もあるのだ。

134.1996/7/13〜14黒川鶏冠山&大菩薩嶺

丹沢山域ばかり歩いているのでほかの山域も歩いてみたい。第1日目は寄り道をして柳沢峠から黒川鶏冠山に登る。水源林巡視路だけあり本当に歩きやすい道だ。丸川山荘に泊まる。第2日目はいよいよ大菩薩嶺だ。

135.1996/7/19〜21第1回北アルプス縦走(燕岳・大天井岳・常念岳・蝶ケ岳)

初めての北アルプスだ。緊張気味に合戦尾根に取り付くが意外と順調に登り切る。さすが展望は良い。槍ヶ岳、立山連峰を目の前にして感激ひとしをだ。しかし、2日目は午前中は槍から穂高の稜線が見えるも、午後は上は雲に覆われ出す。おまけに3日目は朝からガスに覆われて常念岳からの展望は利かない。この後、ガスの中を黙々と歩き蝶ケ岳から上高地に下る。

136.1996/7/27大根ノ山ノ神

一杯水避難小屋に泊まり長沢背稜を歩く予定があまりの暑さに大根ノ山ノ神で1時間近く眠り込む。こうなると歩く気がなくなる。辺りをぶらついて一心亭で蕎麦を食べて帰宅する。

 

137.1996/8/2〜4第2回北アルプス縦走(白馬岳・杓子岳・鑓ケ岳・不帰ノ険・唐松岳)

長い間の念願であった白馬大雪渓を登る。2日目の天狗の大下り、不帰ノ険と緊張の連続だ。3日目は朝からガスで視界が利かない。次回の山行のため五竜山荘を覗いてみる。この後、遠見尾根を下る。

138.1996/8/16〜18第3回北アルプス縦走(五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ケ岳)

先々週は五竜岳を目の前にして五竜山荘から遠見尾根を下った。今回は八方尾根を登り、唐松山荘経由で五竜山荘に泊まり、歩き残した五竜岳、鹿島槍ヶ岳に登ろうというわけだ。幸いに天候に恵まれ五竜岳、八峰キレット、鹿島槍ヶ岳と北アルプスの山歩きを満喫する。最終日の爺ケ岳からの展望には息を呑む。蓮華岳、針ノ木岳と稜線が連なり針ノ木雪渓が見事な姿を見せる。

139.1996/9/8塔ノ岳

久しぶりに大倉尾根を登る。時間は4時間だ。尊仏山荘に寄らず早々に表尾根を下る。木ノ又小屋でひと休みし、Hさん(小屋で知り合った女性)と政次郎尾根をくだり、途中で中森さんに追いつかれる。戸沢出会から秦野駅まで中森さんの車で送ってもらう。

140.1996/9/15〜16表尾根、塔ノ岳、鍋割山、栗ノ木洞

秦野駅に下りるとヤビツ峠行きのバスが待っている。臨時便だ。久しぶりに表尾根を歩き、木ノ又小屋に一泊する。翌日、塔ノ岳、鍋割山と周遊コースを回り、後沢乗越から栗ノ木洞、櫟山から寄に下る。

141.1996/10/6塔ノ岳

大倉尾根を登る。時間は3時間30分だ。山頂は霧で見えない。尊仏山荘で一休みの後、木ノ又小屋で一休みだ。ケンチン汁をご馳走になる。戸沢出会から秦野駅まで中森さんの車で送ってもらう。

142.1996/10/10西沢渓谷

巧子を連れて行く。渓谷というのはどこも変化があって楽しめる。帰り際に駐車場で30台の観光バスを見て驚く。1台当たり50人としても1500人が連なってあの狭い道を歩いているのだ。早く出発して良かった。

143.1996/10/27第1回外秩父七峰縦走

新ハイキング誌に毎号コースの案内が載せられているので一度は歩いてみたかった。東武鉄道が集客のため選定したハイキングコースだ。全長40`だ。昔風に言えば10里だ。昔は成人男子は1日10里が通常だったそうだから驚くばかりだ。コースに取り付く前に市街地で道に迷い1時間以上ロスする。

144.1996/11/4第2回外秩父七峰縦走

先週に引き続き残りのコースを歩く。笠山から大霧山までのコースはともかくあとは山歩きとはとても呼べる代物ではない。ハイキングコースは車道でずたずたに切られている。

1451996/11/10三頭山&笹尾根

三頭山は一度登っている。今回は「都民の森」から登る。こういう人工の施設を良しとする人、否とする人様々だ。しかし出来上がれば車で来る人が多く、「都民の森」の盛況には驚くばかりだ。新装の避難小屋を覗いてみる。いよいよ今日の主目的の笹尾根だ。前半で時間を使い、笹尾根は飛ばしに飛ばす。浅間峠からは30分で下る。

146.1996/11/17書策新道

久しぶりの書策新道だ。セドノ沢で水を2g汲んで小屋による。お孫さんの女の子が来ている。渋谷さんがこれから下山するお孫さんにあれこれと教えている。お孫さんはおじいちゃんのことを心配して置いて行く食べ物のことをあれこれ話している。塔ノ岳から大倉は1時間30分で下山する。

147.1996/11/30金時山

同僚のI君と奥さん、Mさんを案内する。今回も富士山は見えない。

148.1996/12/8大山三峰山

本厚木駅前のバス停は大変な人だ。1台では乗り切れない。忘年山行きが多いのであろうか。満員のバスでお腹の調子がおかしい。仏果山の予定を変更して煤ケ谷で降りる。歩き出せばどんどん先発組を追い付く。その度に急行ですと声がかかり道を開けてもらう。物見峠分岐のベンチ休憩していると、同年輩のご夫婦が登って来られる。ミカンを頂く。ガイドのコピーを持っている。初めてとのことだ。この後一緒に登る。今日はとにかく人が多い。

149.1996/12/29〜30丹沢表尾根

丹沢山域の山歩きも100回を迎えた。100回を記念して木ノ又小屋に泊まり、中森さんと四方山話だ。翌日、塔ノ岳を往復した後、木ノ又新道(ホソノの尾根)を下る。今回はうまくいった。この道は新道というのにはほど遠い。藪がひどくテープの目印を拾いながら歩く。



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