★ オバマ大統領が被爆地広島を訪問することについての塩野七生さんのインタビュー記事を読む。
 「謝罪を求めず無言で静かに迎える」という話に本当にそうだと思った。声高に謝罪を求めるということになると、真珠湾はどうだとなり、そうすると次は石油禁輸はとなり、満州事変は・・・・・・と際限のない話になるのではないかと思う。

 とにかく 「星条旗を振りながら歓声ををあげて迎えるのは、子ども達に任せましょう。」、大人達は無言で静かに犠牲になった人々に二度とこんなに酷いことが起こらないように努力しますと誓いましょう。 オバマ大統領の広島訪問が世界から核兵器をなくすという一歩になればと願うばかりです。

このインタビュー記事をよんでいて見落とせない箇所があった。

「少し前に、アジアの二つの強国のトップが、相前後してヨーロッパ諸国を歴訪したことがあります。その際にこのお二人は、訪問先の国々でまるで決まったように、日本は過去に悪事を働いただけでなく謝罪もしないのだ、と非難してまわったのです。ところがその成果と言えば、迎えた側の政府は礼儀は守りながらも実際は聞き流しただけ、マスコミに至っては、それこそスルーで終始したのです。・・・・・・・・・・・・私には、外交感覚の救いようのない欠如にしかみえませんが」

 あえて国名は書かないが、これらの国々にも心ある政治指導者がいないわけではないのです。日本だってそうだと思います。品格が大事というのは、全てに通じることで塩野さんの話には成るほど思いました。

塩野七生さんは私が今読んでいる「ローマ人の物語」(全15巻)の著者です。現在、11巻目ですが、読んでいて裨益すること大なるものがあります。(2016/5/25記)
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