261.2001/5/13鳥ノ胸山
道志川を渡ったところにある観光農園の裏手から鳥ノ胸山を目指して登りだす。コンクリ−トの道を緩やかに登って行く。やがて右手の斜面に掛けられた4,5段の梯子をのぼって山道に取付く。沢を渡ったところにベンチがある。ここでザックをおろして一眠りだ。今朝は4時に起きてJR南武線の平間駅まで歩き、始発電車で7時8分都留市に着いた。駅前からタクシ−で道坂トンネルを抜けてヘアピンカ−ブの道をぐるぐる回ってきた。40分近くもスピ−ドを出す車に揺られていると酔って気分が悪くなりタクシ−を降りる時は吐く寸前だった。バスではこんなことはないがタクシ−を利用する時は時々こんなことになる。そんなことで長距離のタクシ−利用は敬遠してしまうが今日のように2時間近くもバスの便がないとなると止むを得ない。横になって目を瞑っていると次第に落ち着く。

真っ直ぐに登って行く。なかなかの急な登りだ。やがて秋葉山と鳥ノ胸山の鞍部に出る。左に行けば秋葉山、右に行けば鳥ノ胸山だ。少し時間をロスしたので今日は真っ直ぐに鳥ノ胸山に向かう。気分もスッカリ落ち着いて余裕が出てくる。はっきりとした道ではないが格別迷うことも無い山の道だ。地図上ではこの道は破線で記載されているが心配は無い。明るい尾根道だ。途中、上富士見平、下観光農園の標識を見る。この上で富士山が眺望できるかと思うと気持がせく。しかしとうとう山頂まで富士山を見ることはなかった。山頂は北から南に平場となっていて西側が開かれている。御正体山のどっしとした山容が姿を見せる。眼下には道志川沿いの開けた集落が望見できる。本来であれば御正体山のずっと左手に富士山が見えるはずだがもうこの時間となると春霞で眺望は無理だ。

雑木の頭、平指山、浦安峠とどんどん歩いてきた。誰にも会わない。静かな山歩きだ。浦安峠は尾根を切り開いた林道工事で取り除いた土砂を下に捨てたのであろう。若い木が一杯に育っている。みずみずしい若葉を茂らせている。自然のたくましさを感じさせてくれる。林道を左手に6キロもくだれば「道志の湯」だ。右手から登れば東海道自然歩道の大界木山だ。さて如何したものか。まだ登りたりない。もうこうなると大界木山だ。登りだす。最近ではあまり歩く登山者も少ないのであろうか笹がうるさい。ただ道はしかっりしている。40分位で東海自然歩道に出る。この入り口に鉄板の鳥獣保護区の標識が放置されている。やがて大界木山だ。ここも人影はない。東に行けば畦が丸、西に行けば城ガ尾峠だ。さあどうする。こうなると城ガ尾峠から菰釣山を経てブナノ丸から前ノ岳経由で白井平に降りるコ−スだ。こうすると二つ知らない道を歩ける。赤線が増えるというわけだ。

城ガ尾峠で若いアベックに会っただけで意外と人は少ない。菰釣避難小屋200mの標識を見る頃からバテ気味となる。何だか疲れた感じがする。これが飯バテというやつだ。考えてみると今日持ってきた食料は充実野菜とかいうクラッカ−(1個80カロリ−)を朝から8個をオレンジ4個で食べただけだ。風が少し冷たいのが救いだ。ブナノ丸でスカイバレ−キャンプ場の標識を見る。ここからは初めての道だ。最初緊張気味だが直ぐになれる。なかなか良い道でお腹がすいていることなど忘れて軽快に歩く。とにかく4時前におりれば何とかバスの便があるのではないか。山中で横浜市水源涵養林の標識を見る。やがて少し開けたところに出る。やれやれだ。この後沢沿いにあるスカイバレ−キャンプ場のバンガロ−の横を歩け歩けだ。3時40分国道沿いの白井平バス停に到着だ。バス停の前にあるコンビニでトマトジュ−スを飲み杏仁豆腐を食べる。やっと人心地がついた感じだ。この後コンビニの前に座り時間をつぶす。山中湖の平野から橋本、相模原を結ぶ幹線道路となると行き交う車の多いことに驚くばかりだ。4時33分のバスで都留市に出る。バスの乗客は私と途中の動坂トンネル入り口でのせた登山者の二人だ。運転手さんも退屈と見えて山の様子をいろいろと聞いてくるので車中退屈はしない。大月、立川、武蔵小杉,多摩川と乗り継いで8時15分帰宅する。


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