多摩川台公園点描

多摩川台公園(2020/6/10)


 コロナウイルスの感染防止で不要不急の外出を控え、このところずっと土日は家に居ました。この時期、多摩川台公園の紫陽花が気に掛かります。この日曜日は我慢できず、短時間ならばと自転車で出かけました。毎年、この時期ここの紫陽花を写真に撮るのを楽しみにしているのです。一番の見所は入口の石段の左側の斜面に紫陽花の群落があります。ここは西側なので陽が陰っていいます。朝早くでなければだめなようです。カメラの液晶画面をみる小道具のフ−ドを忘れたので戸外だと設定が思うにませません。諦めてシャッタ-を押しました。雰囲気を感じていただければと思います。(10日朝早めに家を出て多摩川台公園で写真を撮りましたが出来栄えはあまり変わりはありません。)

 このところYOUTUBEで朗読を聴くことを楽しみにしています。山本周五郎「栄花物語 田沼意次の頃」(全116回)が終わりました。正、反、合という歴史の弁証法的発展そのものごとく田沼意次が失脚し松平定信の登場です。

 山本周五郎「桑の木物語」、坂口安吾「悪妻論」「家康」、松本清張「巻頭句の女」「左の腕」、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」等々を聴いていましたがYOUTUBEの案内を見て驚きました。ステハン・ツヴァイク著「ジョゼフ・フ−シエ−ある政治的人間の肖像」が始まっているのです。全54回を聴き終えましたが、現在、再度聴き始めています。私は学生の時、マックス・ウエ−バ−に傾倒して、ここを手がかりに本を読みました。ウエ−バ−の「職業としての学問」、「職業としての政治」を読んだ折、岩波文庫でこの「ジョゼフ・フ−シエ」を読んだのです。フランス革命を経て、共和制、帝政(ナポレオン)、王政(ルイ18世)と警察大臣として権謀術策の限りを尽くして生き抜いたジョセフ・フ−シエ(オトラント侯爵)の政治家としての歩みは驚きに価します。これを読んだとき私は興に乗ってフ−シエの政敵タレイランの評伝も読みました。それにつけてもフランスの議会での徹底した議論、徹底した暴力、驚くばかりです。ド-バ-海峡の向こう側のイギリスではこうしたすさまじい政治闘争を冷静に注視しながら着実に政治改革を進めていたのです。朝日新聞の論説主幹であった笠信太郎は「ものの見方考え方」でイギリス人は歩きながら考える、フランス人は考えた後で走り出す、そしてスペイン人は走ってしまった後で考える。」と書いています。私は学生の時これらの本を読んで深い感銘を受けました。この「フ−シエ」の朗読を聴いたとき学生時代に読んで深い感銘を受けたことを思い出した次第です。
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