1922年(大正11年)旧制高校開校時の校舎 現役です
同窓会東京都支部総会(2018/3/3)
 3月3日大学同窓会東京都支部の総会があって大学に行ってきた。HPも更新しなければと考えていたので、1時受付開始だが少し早めに大学に行き写真を撮ろうと考えた。大学構内を一巡して何かいい題材がないものかと探したが種切れだ。根津講堂、卒業時の学長であった正田先生のレリーフ、本館の時計台等とこれまでに載せたことがあるし新味がない。本館の中庭にある欅の大木も葉を落としているので写真にならない。図書館の入口の壁に刻み込まれた武蔵三大理想の一つ「自ら調べ、自ら考える」もいいが、光線の具合が悪くストロボを持ってこないと無理だ。
 研究棟のところで本館を振り返ってみた。本館は1922年(大正11年)旧制高校開校時の校舎だが今も現役で使用されている。3階の左から2番目か3番目の窓、藤塚先生の研究室があったあたりだ。あの狭い研究室で昭和36年4月、藤塚ゼミ(1,2年次)が始まった。議論のための議論だがとにかく本を沢山読んだ。議論が白熱して時によっては3時間にも4時間にもなった。今考えると藤塚先生は立派な先生であった。未熟な学生の議論に辛抱強く付き合われて議論の整理をされた。先生は、当時、40代後半だったと思うが、お子さんがおられなかったのでゼミのコンパでも最後まで付き合われていた。3階の先生の研究室のあったあたりを眺めていると半世紀以上も前のことが鮮やかに思い出される。そんなことでこの小さな大学での4年間が私の青春の全てあった。

 20代30代40代は仕事が忙しかったし、50代60代は山歩きに夢中であった。求人やら確定申告期のアルバイト募集で大学の就職部に通ったことはあるが、正直なところ同窓会出席など考えたこともなかった。70代の後半となると行くところもなくなってこうして総会に出る。こうした身勝手さに帰りの電車で我ながら苦笑してしまった。山口ゼミ(3,4年次)の林先輩(9期)に会えたし、懇親会では光野副学長から最近の大学の様子も聞くことができたし、とにかく小さな大学はいい。
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