第386回山行報告 大山(’11/1/23)
 10時9分蓑毛バス停から皆さんが行かれた後、最後に歩き出した。今日聴くのは「親鸞の還相について」だ。家ではとても聴けそうにはない。講演を聴きながらゆっくり、ゆっくり足下を見て歩いた。

 10時33分春岳沢堰堤に着いた。一寸一休みをしてから歩き出した。この道はこういう「ながら族」には最適な道だ。この後一回の休みもなく講演を聴きながら歩いた。11時34分ヤビツ山荘の前に出た。山荘前の広場の一角がシートで囲われていて工事中だ。直ぐにイタズミ尾根に入り最初の広場のベンチで休憩した。11時45分歩き出した。話は続いている。この道も「ながら族」には最適だ。講演は終わったがここからは無音だ。話を何回となく反芻してみた。歎異抄を何度も何度も聴いているのでこの講演が難解で理解できなというわけではないが、ただ聴き難いことにはかわりがない。12時53分分岐に出た。もうひと登りだ。13時6分山頂奥の院に着いた。奥の院の横にあるベンチで食事をした。山頂で写真も撮ったしもう寒くて長居は無用だ。

 13時26分下山開始だ。今度は「漱石「それから」「道草」「明暗」」を聴くことにした。14時39分蓑毛越に着いた。さあもう一息だ。「明暗」という小説が主客が次々と代わってゆくというこで小説の作法に反している云々の箇所では思わず、今、ipadで読んでいる中里介山の「大菩薩峠」の事を考えた。14巻まで読み進んだが、著者が最初から曼荼羅大乗遊戯の世界と言うとおとり次々と主客が代わっ行く。とにかく面白くて読み進んでいる。これが朗読であれば山道を何時間でも歩けるのだがと思った。15時12分に灯籠のある登山口に着いた。下着が汗で濡れている。簑庵に入ってひと休みだ。石油ストーブのある部屋に通されたので大助かりだ。ここで講演が終わった。とにかく長い話でこうした山歩きの折でもなければとても終わりまでは聴き終えることは出来ない。とにかくビールと田楽を頼み、ひとり打ち上げだ。月2回の山行は続けたいものだ。

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