第362回 百名山草津白根山(’08/8/2〜3)
 この1年近く山歩きをお休みしていましたが、久しぶりに孫の智紀と山を歩いてきました。。

 私が27歳の時から40年、一緒に仕事をしてきた先輩が7月16日亡くなりました。昨年10月はじめに奥さんから電話で医師から余命半年から1年と宣告された旨知らされた時は涙が出て止まりませんでした。それから2日してから先輩から話があるから病院に来てくれと電話があり、涙を見せてはならないと思い、病院の近くの喫茶店で心を落ち着けてから向かいました。1階の喫茶室で淡々と癌が肝臓から肺に転移していること、後のことをよろしくお願いしますと話された。私は努めて平静を装い事務所の事は大丈夫ですと話した。7年近く病院通いをしていたのだが、何年か前に癌だと暗黙のうちに話したことがあり、以来、事務所の経営に当たってはそれなりの準備をしてきましたが、いざとなると気持ちが動揺しました。この後、抗癌剤の投与で入院しているとき何度か病院で経営上の話をしましたが、何時もと変わらない淡々とした様子でした。覚悟をしていたとはいえ本当につらい別れでした。お葬式も無事に終わりましたが、一人になると40年間のあれこれが次から次に思い出されて不覚にもすぐに涙が出てきます。

 そんなことでこの1年近く山歩きをお休みしていました。一日一日を大事に生きることが残されたものの勤めと考える。幸い人にも恵まれているので力を合わせれば何とかやって行けると思う。これからが第二期の発展充実期の出発だ。原さん、安心してください。

 1年近くのブランクがあるので無理のないところを歩いてみたいと思った。夏の丹沢は遠慮をするとして近いところとなると草津白根山だ。草津白根山は2年前に逢の峰の展望台までで引き返した。草津は1日から3日までお祭りで大変なにぎわいだ。湯畑にある足湯で時間をつぶしてから今夜の宿、草津高原YHに向かった。

 同宿の若いイギリスの青年とタクシ−を利用して白根レストハウスに着いた。湯釜を見て引き返して逢の峰だ。休憩舎で一休みだが、2年前の5月は雪がかなり残っていた。この山域は山といっても格別の事はない。ロ−プウエイがあり、リフトがある。そんな気安さがあるのかサンダル履きみたいな女性がいて驚いた。高山植物が多く、とりわけコマクサが多いのには吃驚した。時期が少しずれたようで7月上旬か中旬が見頃ではなかろうか。智紀にカメラを持たせて花の写真を撮らせるが焦点が合っているか心もとない。帰りはロ−プウエイを利用して殺生河原におりバスで街に戻った。湯畑近くにある共同浴場「千代の湯」でひと浴びして帰京した


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