第359回山行報告 百名山早池峰&八幡平(07/8/9〜11)
 このところの私の山歩きはIPODでNHKの連続講演を聴きながら丹沢大倉尾根を登り木の又小屋に泊るというワンパタ−ンでいささか食傷気味だ。おまけにこの暑さとなると丹沢は秋までお休みだ。
 急に思い立って遠出をすることにした。そうなるとかねてから考えていた岩手の早池峰だ。そして「帰りがけの駄賃」というわけで八幡平に回るという山行だ。日程は木曜日に出かけて前泊し金曜日早池峰に登り、土曜日八幡平に遊ぶという行程だ。土曜日は藤七温泉に泊って日曜日に帰宅するという大まかな計画を立てた。前日事務所から大迫町岳の峰南荘に電話入れたら満員ですと断られた。あわてて大迫町のホテルステイヒルに予約をしたが、問題はここから登山口までタクシ−を利用しなければならないことだ。この際、多少の出費はやむをえない。宿のことは片付いた。足の便だが、新幹線は自由席だから気楽なものだ。これまでの経験では1時間位前に並べば大体が座れる。これで第1日目の手配は完了だ。後は現地で臨機応変に宿と足の便を確保すればいい。

8月9日
東京11時36分発の「やまびこ」51号に決めているが、少し早めに家を出た。さすがこの時期だ。東京駅は大変な人だ。それにしても暑い。到着した列車から乗客が降り、ドアが閉められ清掃作業だ。31分にドアが開き乗り込む。この輸送力たるや大変なものだと一人感心している。車内を見回すとまだまだ席には余裕がある。ただこの後上野、大宮と乗客を乗せるのだからどうだろう。走り出してしばらくすると車内アナウンスがあり指定席グリ−ン席は満席だといっている。やれやれだ。車内販売のコ−ヒ−をのんで飽きずに窓外を眺めている。この時間がいい。新花巻に2時42分に着いた。大迫町行のバスの時間は3時56分だからまだ時間がある。ぶらぶらして時間を潰した。東京だといらいらするが、地方に来るとこの時間がさほど退屈しないから不思議だ。大迫町行のバスは1日4便だから乗り遅れると大変だ。早めにバス乗り場に行く。見ていると時折バスが入ってくるが、乗客は一人か二人降りて一人か二人乗る位だ。タクシ−乗り場は客待ちの車が10台以上並んでいる。バスが来て乗り込むと乗客は私一人だ。家でネットにアクセスしたら時代遅れの町とあったが、その町にホテルとはとにかくどんな町なのか興味深々だ。町外れの医療センタ−福祉センタ−と看板のある前でバスを降りた。運転手さんに教えられた道を歩いたが人はほとんど見かけない。幹線道路に出た。車の往来は結構多い。渡って今度は坂道だ。坂道を登りきったところの右手にホテルがあった。玄関の前には入浴案内の看板もある。受付は町役場の係長さん風の男性だ。やっと得心した。このホテルはこの町の第三セクタ‐の経営する施設なのだ。部屋に案内されてもすることがない。早速に風呂に入る。町の人たちが車で来てこの入浴施設を利用するわけだ。ホテルの前には車が4,5台駐車していたがバスを利用して徒歩で来る客などいないというわけだ。

8月10日早地峰登山
 6時に起きて身支度をした。前夜に用意してもらったおにぎりを人影のない談話室で1個と用意してきた食料を食べて腹ごしらえだ。7時にタクシ−が来た。運転手さんの話では早池峰は河原ノ坊から登って小田越におりるのが安全だという。逆に取ると河原ノ坊コ-スは意外と危険で時折事故があるそうだ。河原ノ坊コ-スは30分ほど時間も余計かかるし、帰りの時間もあるので、少しでも余裕が欲しいと思い小田越登山口からのピストンに決めた。岳集落を通過すると直ぐに林道だ。ガイドブックによると林道を2時間30分歩いて河原坊登山口、さらにここから45分歩いて小田越登山口とあるが、7時50分に小田越登山口に着いた。この林道のシャトルバスは土日だけだし、ほとんどの人は車の利用だ。宿からここまで50分でこれたのだからタクシ−の利用は正解だった。
雨こそ降っていないがガスが深くて残念だ。出発時間の記録に登山口の標識を写した後、カメラをビニ−ルの袋に包んでザックに入れて直ぐに歩き出した。最初は樹林帯でよく整備された歩きやすい道だ。樹林帯を抜けてからは大きな石のごろごろした登山道を登ってゆく。ただ西側からの吹く風の強いこと驚くばかりだ。40分登って一息入れた所で雨具の上着を着る。眼鏡が水滴で見難い。眼鏡を雨具のポッケトにしまい、ひたすら足元を見て登ってゆく。風がこんなに強いとは驚いた。剣が峰の分岐の標識を見たあたりから風が少し収まったがガスが深くて視界が利かない。大きな岩が屏風のようになっているあたりには白い花があちらこちらに咲いている。一段上に避難小屋がある。10時26分に山頂に出た。ここは風がないがガスが深くて視界が利かない。四周に大きな岩があり風除けになっているのかもしれない。大きな岩の陰で皆さん食事をしている。時間の記録にカメラを出して写真を撮ったが駄目だろう。直ぐにビニ-ルの袋に入れてしまいこんだ。簡単に食べたが、隣にいた方が晴れていれば太平洋も見えるのに残念ですねといってくれたが、雨が降らないだけましだ。避難小屋を覗いて見た。往路を戻った。風は変わらず吹いているが登るときほではない。ガスが深いのは変わらない。眼鏡がくもって歩き難い。眼鏡をポッケトに入れてあるので足元をみながら用心してゆっくりとおりた。登りに一枚岩に斜めにかけられた長い鉄梯子を登ったがこのところで東側に回りこんでしまい道を見失った。辺りを見ると右手の少し上に梯子が見える。このままおりても格別のこともなさそうでおり切った。梯子のかなり下の登山道に出た。どうもこれがもともとの登山道であの大きな岩の斜面に梯子をかけて直進の道にしたようだ。5合目御金蔵と標識のある大きな岩の陰で風をよけながら一休みをした。白い花をあちこちに見るが写真はあきらめた。晴れていればと思うがこればかりは仕方が無い。12時42分に登山口に戻った。時間にも余裕がある。小田越コ−スをピストンが正解であったようだ。ここから30分の車道歩きだ。河原の坊のビジタセンタ−に戻った。車が15,6台位駐車している。今朝ここを通過したときはガスが深くて様子がわからなっかたがかなりのひろさがあるのには驚いた。管理人にお願いして衛星電話を借りてタクシ−を呼んだ。車が出払っていますが、1時間以内に迎えに来てくれるとのことでおにぎりを食べて一息ついた。食事の後、居合わせた女性とひとしきり話だ。茨城県土浦から車で来ているとかでご主人がくだってくるのを待っているという。タクシ−がなかなか来ない。管理人の若い人に花の様子を聞いてみると早池峰の代表的な花は7月中で終わりだそうだ。写真を撮る人は梅雨の晴れ間に登ってきて写真を撮るとのことだ。タクシ-が遅れてやってきた。運転手さんに盛岡に行きたいというと大迫BTの前から大船渡から来る盛岡行きの3時15分の急行バスを利用すれば盛岡に出られるとのことで、無線でバスの時間を再度確認してくれた。充分時間がありますとのことで安心した。盛岡駅に出た。駅前のビジネスホテルル−トインに宿を取りコインランドリ-で汗で濡れたものを洗濯した。雨具と帽子、手袋はバスでシャワ-をかけて吊るしておいた。ビジネスホテルは気楽だし便利だ。

8月11日八幡平周遊
 6時に起きて身支度をした。昨夜は疲れで熟睡したようだ。7時に朝食だ。食後直ぐに駅前のバス手に向かった。八幡平自然散策バスは9時40分だ。2時間もこんなところに時間を潰すわけには行かない。8時のバスでこのバスの終点の八幡平ロイヤルホテルまで行きそこからタクシ−だ。盛岡市内を通り抜け次第に郊外に出た。バスの車窓からのんびりと盛岡の街を眺めているのも悪くない。八幡平ロイヤルホテルの正面玄関にバスが着いた。フロントでタクシ−のことを尋ねたら直ぐに電話をして呼んでくれた。5分位で来ますとのことだ。このサ−ビスのいいことには驚いた。程なくタクシ−が来て運転手さんと話をした。茶臼口コ−スは時間的にどうでしょうかとのことで、黒谷地コ−スを薦められた。10時39分黒谷地口で写真を撮ってもらってから歩き出した。すぐに散策路の傍らに熊の泉水場がある。早速水筒を満たした。ペットボトル1本では心細かったので安心した。このコ−スは運動靴で充分で私のようにザックを背負って登山靴となると一寸場違いな感じさえする。歩いている人たちの様子を見ていると装備(ザック、靴)、服装と山姿の人と手ぶらで大丈夫かなという人たちと半々だ。車を駐車させて簡単に歩くようだ。散策路はすこしづづ高度を上げてゆく。源太の森を過ぎると草原の木道を歩く。これで正面に青空が広がっていれば写真になるのだがと残念だ。八幡沼だ。沼より少し上に位置する避難小屋を覗いて見たが立派なのに吃驚した。食料とマットとシュラフがあれば泊まれる。ただ水はどうだろうか。沼の水を沸かして使えるか。緩やかに登って行く。この斜面でニッコウキスゲがたくさん咲いていた。展望台があり八幡沼が俯瞰できる。前はガマ沼だ。ここから少し歩くと12時40分山頂に出た。山頂とは言っても見晴台がるだけだ。百名山としては一番簡単かもしれない。めがね沼、鏡沼と散策路から眺めて歩くだけだ。そんなことで籐七温泉から登って松川温泉まで6時間前後歩く裏岩手連峰縦走路を歩かなければ日本百名山としては物足りないかもしれない。八幡平頂上レストハウスに1時5分に着いた。バスの時間が2時30分だから茶臼口コ-スからでも余裕があったかもしれない。レストハウスの2階の食堂で軽い食事をした後、籐七温泉彩雲荘に電話をしたが圏外で通じない。昨夜もホテルから電話をしたが通じなかった。なんだか急に里心がついて帰ることにした。最初の計画では籐七温泉に一泊して裏岩手連峰縦走路を歩く予定でいた。とにかく百名山を完登するとなると明日は岩手山となるのだろうが、この歳ともなると3レンチャンは無理だ。バスで盛岡駅に出て5時9分の新幹線で帰ってきた。

 



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