第356回山行報告 丹沢山(07/02/3〜4)
どんぐりハウスで味噌汁を頼んでおにぎりを食べる。泊りとなるとのんびりとしたものだ。皆さんが出発した後、10時21分に大倉から歩き出した。今日、聴くものは「近代日本の外交の歩み」(13回から17回)だ。歯切れのいい池井先生の講義を聴く。日露戦争後、満州をめぐる問題で伊藤博文が児玉源太郎に、「満州は日本の属地ではないぞ。れっきとした清国の領土だぞ。」と言ったというが、当時の少なからざる日本人にこの認識が欠けたこと残念でならない。満州事変、国際連盟脱退と日本の運命を大きく変えた歴史上の事件を読んだりこうして聴いたりするたびに当時の政治家が国家の進むべき道を複眼的に判断することが、何故、出来なかったかと思う。松岡、石原と、挙げるときりが無いくらいの軍人達が勝手に行動し、これを抑えることの出来なかった日本の近代史の裏話を聴くと複雑な気持ちとなる。17回が終わった。これで私が収録している全17回分を聴き終わった。25回まで放送されると思うので残りが楽しみだ。13時39分花立山荘に着いた。トン汁を頼んで食事だ。14時に歩き出した。今度は「心を読む心医者入門」(8回から13回)だ。14時44分に山頂に着いた。閑散としている。尊仏山荘泊まりだ。夕食まで時間をもてあます。食事の後は単独組の3人と四方山話だ。一人の方は仙台から来られたそうだ。東北の山は冬は登れないのだ。丹沢は首都圏にあって、雪が少ないとは言ってもこうして冬山気分が楽しめるのだから有難い。夜は風が出てきた。時々、外に出て光の海を眺める。見事なものだ。冬のこの時期、この小屋に泊る楽しみはのはこの光の海を見ることだ。相模原から来たという方も、普段、丹沢は日帰りだそうだが、この夜景と日の出を撮るために泊ったと話していた。小屋に戻ってはスト−ブで温まる。8時には布団にもぐりこんだ。
 翌朝は5時半に起きた。窓がうっすら赤くなっている。お天気はよさそうだ。外に出てみると気温が高いのか富士も見えるがすっきりとしない。起き抜けでは食欲が出ないので、朝焼けの富士を撮ったりしてから7時に食事をした。今日は丹沢山往復だ。塔の岳の北面は雪があるが、そのほかは少しだ。ただ登山道は凍結していてかちんかちんだ。今年は雪が少なくて一寸残念だ。富士もみえるが、なんとなくもやった感じですっきりしない。
 丹沢山は一面雪に覆われているが、やはり雪は少ない。みやま山荘でコ−ヒ−を頼んで一休みだ。この後往路を戻る。塔の岳の登りにかかるあたりで仙台から来たという人に追いついた。この方と話しながら塔の岳に戻った。尊仏山荘で一休みの後、大倉尾根をくだる。「心を読む心医者入門」を聴きながらゆっくりくだった。花立の階段下で9回分が終わった。ここで少し休んで10回分を聴きながら堀山の家までくだった。ここからは11回分だ。見晴茶屋の少し手前で終わり、12回分に入った。、見晴小屋の前で聴きながら少し休んだ。この回を聴き終わった後は止めて話の内容を反芻しながら歩いた。とにかくいいお話だ。13時26分大倉に着いた。いつものように靴、スッパツ、チエ−ンを洗って、身支度をしてから、どんぐりハウスで山菜そばを食べた。のんびりとバスに乗ったら隣に仙台から来た方が居られて吃驚した。鶴巻温泉の弘法の湯を教えてあげたが、私は家に帰って銭湯なのでお別れした。中央林間から最終回の13回を聴いた。心に沁みる話が聴けたし私の大倉尾根通いはまだまだ続きそうだ。
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