第349回山行報告大山(06/7/8)
 このところ山行の間が開いている。お天気が悪いのと、寝坊をして7時過ぎに起きるのでなかなか出かけられない。今日も7時過ぎに起きた。こんなに遅い時間では塔の岳往復は無理だ。日帰りなら蓑毛からヤビツ峠に出て、イタズミ尾根で大山なら大丈夫だろう。帰り道は山頂で決めればいい。山登りの不思議な心理で登り出すととにかく山頂まで登らないと気がすまない。大倉尾根など堀山の家あたりで引き返すなどとても出来ない。まだそんな枯れた心境にはなれない。

 秦野駅からバスに乗ったが登山者は中高年者10人前後だ。10時8分に蓑毛から歩き出した。今日も「ながら族」だ。作家永井路子さんの講演「戦国武将の素顔毛利元就の手紙を読む」の7回から12回までだ。時折、木々の切れ間から秦野の方角を望むがガスで視界が利かない。3回目が終わるころヤビツ峠に出た。丹沢ホ−ムの売店でお茶を一本買い足してヤビツ山荘前のベンチに戻り、食事をした後、12時に山頂を目指して歩き出した。この道も「ながら族」には最適だ。

 この講演の深い内容には教えられることが多い。ここ数年だが、NHKの放送を聴いていて有益なものが多いのには感心する。。残念なのは、BossMasterで収録しているが、時々、機器操作のミスで収録漏れがあることだ。最近、「放送と通信の融合」ということがいわれているが、こういう有益な講演や朗読をデジタル化してネットに載せて自由にダウンロ−ドさせる事など雑作もないことだと思う。私もMP3形式のフアイルに変換してIpodでこうして聴いているのだ。現在、NHKの経営形態ををめぐっての議論がやかましいが、放送がすべて今の民放のようになってはお終いだと思う。放送をデジタル化してデ−タべ−スにしてネットで公開すればいいだけの話で、「放送と通信の融合」などとあまり難しい話にすると事は厄介となると思う。現在のNHKではこんな簡単な話でも実現は望めないのだろうか思うと残念な気がする。

 13時15分に下社からの登山道との分岐に出た。人影は少ない。ここから山頂まではひと登りだ。13時30分に山頂に到着だ。ガスで展望が利かない。ズボン、シャッツが汗で濡れて、少し寒い。時刻のメモ代わりに写真を撮るが、レンズも気がつけば水滴に覆われている。山頂での一枚と被写体を探すがガスに覆われてどうにもならない。13時45分雷尾根をくだる。この道をくだるのも久しぶりだ。14時41分に見晴台に着いた。
 一息入れてどの道をとるか迷ったが、久しぶりに日向薬師だ。文化講演会日本風景論再考を聴きながらなら4キロは格別のことなさそうだと思って歩き出したが、ガスがどんどん深くなったと思ったら、ポツリポツリと雨だ。雨具を着たが、汗でビシャ濡れの上にまた蒸れるのかと思うと気が重くなって、ここなら下社に戻ったほうがよさそうだと思い直して引き返した。見晴台から下社までの巻き道はガスでなにやら幽玄な感じだ。カメラはビニ−ルの袋に入れてザックの中だ。たとえ写せたとしてもこんな条件下では私の腕では無理だろう。乗客のいないケ−ブル駅でタオルで体を拭いたが着替えを持ってきていないのが悔やまれる。日帰りでも着替え一枚くらい持ってこなければならない。そんなことでお見せできる写真は蓑毛で撮った紫陽花の1枚だけだ。


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