第331回山行報告 丹沢主脈漫歩(’05/5/3〜4)
丹沢写真集 (クリックしてご覧下さい)
毎回、毎回、大倉尾根では芸のない話だし、事故を起こして丁度1年たった。そんなことでこの連休に伝道から入って雷平、雷滝、市原新道経由で蛭が岳(山荘泊)、不動の峰、丹沢山、塔の岳、表尾根、木の又新道経由で戸沢というコ−スで歩いた。
橋本からタクシ―を利用して伝道に入った。このコ−スは車を利用しなければならないのが残念だが、それだけ人が少ないのが取り柄だ。今回も渓流釣りの人に二人会っただけで登山者は皆無であった。丹沢観光センタ―は閉鎖されているし、魚止橋の手前にあったゲ−トも撤去されている。1年で様変わりだ。造林小屋の少し先の事故現場で落ちたところまで降りて確かめたが、見上げれば、結構、高さ(3m位か)がある。どうしてこんなところで足を踏み外したか我ながら情けなかった。時間を気にして小走り気味であったことが一番の原因だ。これからはよくよく心して歩かなければならないと改めて思った。このコ−スは早戸川の最初の渡渉地点(左岸から右岸)から、2番目の渡渉地点(右岸から左岸)、雷平の少し手前の左岸の岩場を越える箇所、雷滝までの間は大きな石がごろごろしていて歩き難いが、渓流沿いを歩くので変化があって楽しめた。雷滝はこの沢のどん詰まりの左手にあり、滝の正面に大きな石が2個あり、この上に立ってぐるりを眺めことが出来る。この時期、右手には木々の若葉が萌えるような鮮やかさで広がり、さらに右、滝の正面の左岸は見上げるような断崖が聳えている。登山口から雷滝まで所要時間は約1時間30分だ。
雷滝の左手にある岩の間から登る市原新道は左手の植林地から離れる辺りまでは単調な急な登りが続くが、右手に大きなブナ林を見ると、左手に丹沢三峰の稜線が見え始めた。緩やかな斜面にブナ林が広がり公園のたたずまいだ。ここがこのコ−スの一番の見所だろう。やがて尾根が細くなり、ここを通過すると広がりだすのでくだる場合はこういう箇所が難しそうだ。くだる場合は右側右側にコ−スをとる必要がありそうだ。この登りの緩やかな斜面で古い石碑を見たが、市原新道とはいっても昔から歩かれたいたのであろう。踏み跡もあるしどんどん登るとバイケイソウが一面に生えている木がまばらに生えている斜面の下に出る。昨年はこの辺りが一番不安であったが、ここを登りきったところが蛭が岳山荘の裏手だ。ここからが踏み跡があっちだこっちだと付いていて登りの場合は問題ないがくだりはエフを注意深く見たほうが無難のようだ。ここから一登りで山頂に出た。雷滝から山頂までの所要時間は約3時間だ。
 翌日は蛭が岳から不動の峰、丹沢山、塔の岳と歩いたが、至るところで富士山が見えるが残念ながらぼんやりとして1月のときほどの鮮明さがないのが惜しまれる。こればかりは仕方があるまい。不動の峰の肩で富士山を眺めている人たちに出会ったが1月の素晴らしさを教えてあげたかった。蛭が岳山荘を6時に出たので時間には余裕がありのんびりと写真を撮りながら歩いた。コ−スで出会った人たちは挨拶代わりのように小屋の混雑振りを話すのだが、何故か左程いやな様子もないのが不思議だった。蛭が岳山荘は1枚の布団に2人で昼間の疲れで何とか眠ったがこの連休ばかりはどうにもならない。私は逆コ−スで歩けば蛭が岳山荘は多少余裕があるのではないかと考えたがとても甘かった。ヤビツ峠から1日で蛭が岳まで歩いてきた人とか、大倉から大倉尾根経由で歩いてきた人とかおおくてその健脚振りには驚くばかりだ。皆さんの話では塔の岳尊仏山荘が布団1枚に2人、丹沢山みやま山荘が3人で、どうやって寝たのであろうか。蛭が岳山荘や尊仏山荘は何時も食事のパタ−ンが決まっているからいいが、丹沢山のみやま山荘はどうしたのであろうか。こんなすばらしい自然の中で俗っぽいことを考えていると我ながら可笑しくなった。帰り道で立ち寄た木の又小屋で中森さんから木の又新道のつつじや山桜が素晴らしいと教えられて木の又新道を降りたが本当に素晴らしかった。つつじも次第に上にあがってくるのであろう。全開の山桜はとりわけ印象に残った。写真を何枚も撮ったがどうも腕がついていけないのが残念だ。雰囲気だけでも丹沢寸描でご覧ください。
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