第328回山行報告 丹沢山(’05/2/12〜13)
  14日(月)からはいよいよ本格的な繁忙期に入るので山歩きどころではない。土曜日、日曜日に登ってしばしの暇乞いをしてこようというわけだ。大倉を9時35分に歩き出した。今日は遠藤周作の「「沈黙」について」(’66年6月紀伊国屋ホ−ルにて収録40分)と、「日本が西洋と初めて出会った頃」(’92年6月紀伊国屋ホ−ルにて収録40分)、「日本人とキリスト教」(’90年1月2月池袋西武スタジオ2000で収録90分)がiPodに入れてある。iPodで聴きながら登るので、以前は苦手だった大倉尾根が最近ではお気に入りのコ−スになった。最初は「「沈黙」について」、続いて「日本が西洋と初めて出会った頃」を聴いた。小説「沈黙」は、昔、読んでいるが、こうして著者の謦咳に接すると一段と感銘が深い。一本松のベンチの手前で終わった。ここで小休止だ。通勤の途中に何度か細切れに聞いていたが、こうして集中して聴くと充実感がある。ここからは先ほど聴いた内容を反芻しながら歩く。やがて堀山の家だ。コ−ヒ−を飲んで休憩した。今度は「日本人とキリスト教」だ。著者一流の諧謔もあるが内容は重い。小草平までの長い階段も苦にならない。・・・花立山荘に12時31分に着いた。何時ものようにトン汁を頼んでおにぎりを食べる。20分ほど休憩してから歩き出したが、ここから次第に冬山の様相を呈する。足元を見て一歩づつ登るとついつい先ほど聴いたことが問いかけてくる。私は17歳の時に父を亡くし、生活も激変したが、こんな体験も私の宗教についての関心に繋がっているのであろうか。ただ何処までの理解というか、覚悟というかを問われると困ってしまう。・・・塔の岳山頂だ。尊仏山荘に入らず、「不動の清水」にくだり水を汲んだ。雪も締まっていてくだりやすいのだが登りは大変だった。小屋には入らず早々に木の又小屋に向かった。中森さんは所要で下山したとかでMさんが小屋番だ。夜はスト−ブを囲んでランプの下で彼と四方山話だ。寝る前に外に出てみると雪がちらついている。明日はどうだろうか。
翌朝は7時半、のんびりと起きた。雪がうっすら積もっている。天気が悪ければ政次郎からおりる予定でいたが、この天気では丹沢山だ。人影のない表尾根をのんびりと歩く。雲が切れれば青空が見える。これをバックに木の枝に昨夜降った雪が張り付いて見事な景色を見せる。もう少し早く起きていれば写真になったであろうと思うと少し惜しい気がする。山頂に出たが人影はない。尊仏山荘に入りコ−ヒ−だ。・・・サブザックで丹沢山往復だ。人影のない稜線の雪道を歩く。富士山は見えないが、時々、風で雲が途切れると蛭が岳が明るく輝いて見える。山頂の少し手前でKさんに会う。ひとしきり立ち話だ。・・・丹沢山だ。ベンチが雪に埋まって一面雪原だ。標識の近くにいた二人の方と立ち話だ。一人は宮が瀬に向かうという。もう一人の方からはお茶をご馳走になる。この方は戸沢におりるという。お茶を飲みながら立ち話をすると、住まいは大田区で、しかも下丸子だという。驚いた。近所の方だ。この後、一緒に塔の岳に戻って、尊仏山荘で昼食だ。下山は大倉尾根から天神尾根をくだり、戸沢から自宅まで車で送っていただいた。山でこうしていろいろな方と知り合い、山の話をするのも山歩きの楽しみの一つかもしれない。(これで3月15日まで山歩きはお休みとなります。再開(再会)できる日を楽しみにしています。)

戻る