第316回山行報告 塔の岳(’04/3/21)
  15日で仕事も一段落した。後始末はまだまだ続くが、この開放感がたまらない。新潟の万寿という縁起の良い名前の上等な酒も確保してあるので、週末は木の又小屋で一杯飲んで楽しいひと時と思っていたが、残念なことに、土曜日は生憎朝から雨だ。でも日曜日はお天気がよさそうだ。こうなると日帰りで登って元気を貰ってこよう。
7時51分大倉から歩き出した。お彼岸なので、カンタ−タ歎異抄を聴きながら歩く。雑事場ノ平の少し手前でソプラノの恩徳讃が始まり、つられて唱和したら後ろから人が来られて追い越される。恥ずかしくなって慌ててしまう。一本松のベンチの手前で曲が終わる。ひとしきり静寂が訪れる。
 一本松のベンチからは新垣勉さんの「願い」だ。2月19日、日本武道館でペシャワ−ル会を後援するチャリティ−コンサ−トがあり家内が申し込んでいたので出掛けた。忙しい最中だがこんなときにお供をしないと山歩きもままならなくなる。(注 新垣勉さんペシャワ−ル会のことはここをクリックしてネットでご覧ください。)
とても楽しいひと時を過ごさせて頂いた。この数日後、新垣勉さんのオフイシャルHPを見て募金の総額が500万円足らずと知って予想外に少なかったことに驚いた。一万人も集まってこんな程度かと残念に思った。医師やボランテイアの人たちがこういう国際的な活動をしているのには頭が下がる思いだ。
堀山の家を通過して階段に取り付くあたりから次第に雪道となる。小草平に出た。雪に一面覆われている。淡い春の雪だ。一息入れてすぐに歩き出した。400回だ、1000回だ、1時間30分で登った、2時間で登った、とこの大倉尾根を登っている人達と張り合う気はないが、それでもなんとなくコ-スタイムが気に懸かる。5区の途中で音楽が終わった。またひとしきり静寂が訪れる。長い階段を登り切って花立山荘に到着だ。壁の時計を見ると10時22分だ。大倉からの所要時間は2時間30分だ。1ヶ月のブランクを感じさせないではないか。トン汁は終わったそうだがカップのトン汁はあるそうだ。これを頼んでおにぎりを食べる。隣に座っていた中年の女性から野沢菜を頂いたがとてもおいしかった。20分ほど休憩して歩き出した。花立からは木の枝に雪が張り付いて見事な光景を見せてくれる。馬の背で道を譲ってくれたご夫婦がこういう景色は初めてですという。丹沢では2月、3月にこうい光景に出会える機会が多いのだ。
 塔の岳山頂だ。富士山は見えない。山頂の北側に行って写真を撮った後、尊仏山荘でコ-ヒ-を飲んだ。丹沢山まで往復をしたいところだが日帰りだし止めた。表尾根をくだるが、ここもすっかり冬の装いだ。でも雪はなんとなくふわふわしていて間違いなく春の雪だ。くだるにつれて道はぐちゃぐちゃだ。木の又小屋には丹沢WEBのKさんが居られてひとしきり四方山話だ。この後、下山する中森さんと一緒に政次郎をおりて渋沢駅まで送ってもらった。週末の27日は新ハイの大勢のパ−ティ-の予約があるそうだ。そうなると、今、確保してある上等な酒は4月3日までお預けだ。3日は一升瓶を背負って登る予定なのでこのHPを見られた方はおつまみ持参で木の又小屋にお出かけください。良き哉、ランプの下でスト-ブを囲んで酌み交わす酒。楽しき哉、山小屋での語らい。
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