第298回山行報告 丹沢山(2003/1/25〜26
  23日朝、小雪が舞い直ぐに雨に変わったが、丹沢は大雪ではないかと想像した。こうなると大倉から塔の岳に登ってどの程度の積雪か確かめてこなくてはならない。こんな近場で容易に冬山気分が味わえるとは思いがけないプレゼントだ。10時に大倉から歩き出す。CDを100枚近くmp3フアイルに変換してあるので今日は何を聴こうか。とにかくモ−ツアルトだ。昨年は「戦艦大和の最期」全4巻を登りながら聴いた。家で通して聴くなんてとても出来ないが大倉尾根を登るときなら否応無しに聴ける。ホルンとかクラリネットとかの明るい曲がいいがメニュ‐が読み取りにくくてモ−ツアルトの曲目のところで適当にスタ−トボタンを押してしまった。気がせくので仕方がない。
 花立山荘で時計を見ると12時45分だ。3時間を切っている。モ−ツアルトのおかげか。いつものようにトン汁を頼んでおにぎりを食べる。客は尊仏山荘で時々顔を見るS君一人だ。ガスでお湯を沸かしてコ−ヒ−を淹れて小屋番と雑談をしている。この場所では沸騰するのが95度だとかの話が耳に入る。
花立から雪道となるがさほど多いとは思えない。意外な感じだ。金冷シでは拍子抜けだ。何年か前の大雪ではこの標識が埋まっていたが、今日は先々週より雪が少なくなっている。
 塔ノ岳山頂だ。表尾根の肩で登ってくる人に木の又小屋が開いていたかを尋ねたら、コ−ヒ−を飲みたかったが閉まっていましたと言う。こうなると今夜は尊仏山荘泊りだ。小屋の主、花立さんの話では23日は山頂でも最初は小雪が舞っていたが、直ぐに雨に変わって雪が消えたという。下では相当雪が降ったと思われているようで奥多摩の雲取山荘も予約の取り消しが相次いだという。小屋番の間では連絡があるのであろうか。木の又小屋の中森さんも客が少ないと思ったのであろうか登ってこないようだ。蛭が岳山荘は1月14日から3月14日まで閉鎖だそうだ。これで3年連続冬季期間の閉鎖だ。こうなると丹沢山から蛭が岳へ向かう人が減るのでたいした積雪量ではないが踏み跡がはっきりしないので時間も多めに見なければならないようだ。これまで結構宿泊者の多かったこの小屋も不景気の所為か宿泊者が減っているようで今夜は20名前後だ。夕食後、皆さんで話が盛り上がっている。ひと寝入りして12時頃、小用で外に出ると夜景がきれいだ。まるで光の海に浮かんでいる様だ。この小屋に泊る最高のご馳走はこの夜景だ。
翌日、丹沢山に向かい30分位蛭が岳への道を歩いたがやはり歩き難い。スノ−シュ−などがあれば冬山を満喫できるのだろう。とにかく初心者は丹沢山あたりで楽しむのが無難であろう。ここまで確かめれば十分だ。この後、丹沢山からは同宿の方と話しながら塔の岳に戻った。尊仏山荘でコーヒーを飲んで一休みの後、表尾根をくだり烏尾山、牛首経由で大倉に戻った。「百聞は一見に如かず」とはこのことだ。
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