294.’02/11/2〜4不動の峰
 このところ登りに使っていた道をくだりに使い、くだりに使っていた道を登りにとって歩こうというのが今回の山行の目玉だ。上からみるのと下から見るのと視点が異なると受ける印象がこうも違うものかとあらためて驚いた。なんだか別の道を歩いているような感じがした。
2日8時40分秦野駅に降りるとヤビツ峠行きの臨時バスが待っている。当初は蓑毛から歩き出すつもりでいたがついつい乗ってしまった。91年11月3日こうしてヤビツ峠に向かい皆さんの後から表尾根を登って塔の岳山頂についた。尊仏山荘に一泊して翌日これまたなんとなく皆さんの後をついて丹沢山、不動の峰、蛭が岳、姫次とたどって焼山登山口まで歩いたのが私の丹沢の山行の始まりだ。最近は表尾根は専らくだりばかりで今日は登りに使う。大倉尾根なら6箇所で休んで登るのだが、今日の表尾根は適当に休憩を取って登った。12年という年季が入った所為か格別のこともなく1時30分木の又小屋についた。今夜の宿泊者は顔見知りのKさんご夫婦、Mさんに4人組のパ−テイ、単独の男性、山小屋は初めてというご夫婦の11名だ。夜はスト−ブを囲んでランプの下で皆さんと四方山話だ。
 3日朝のコ−ヒ−を飲んで7時40分塔の岳に向かった。山頂では冠雪の富士山が迎えてくれた。相模湾が朝日に照らされてきらきら光っている。いよいよ丹沢のシ−ズンの幕開けだ。先に小屋を出られた同宿のご夫婦がいる。ここまできたら丹沢山まで往復しなければと誘って丹沢山までご一緒した。丹沢山で別れを告げた。やがて不動の峰だ。丹沢でもここが一番気に入っている。ザックを置いて山頂付近を歩き回った。谷をはさんで右に塔の岳、左に丹沢山と顔をそろえ、塔の岳の右手には相模湾が見える。ひとしきりして歩き出せば肩のベンチでご夫婦が富士山を見ている。足を止めてご一緒させていただいた。お互いに口をついて出るのは、「いいですね、いいですね」ばかりだ。棚沢の頭だ。いよいよくだりが始まる。この道も登りに使ったことはあるがくだりは初めてだ。二、三記憶に残っているところもあるが、まったく違った光景が広がる。くだるにつれてブナの黄葉を通して明るい日差しが新鮮だ。ユ−シンロッジには1時30分につぃた。
 4日最初の予定では臼が岳南尾根を登る予定であったが「逆向の視点」が気に入って急遽予定を変更した。ユ−シンから塔の岳への道だ。この道も何度とはなくくだりに使っているが、いつもは時間を気にしてせわしなくくだっている。登りは初めてだ。かっては尊仏山荘のボッカ道であっただけに歩きやすい道だ。とても新鮮な気分がした。尊仏山荘でコ−ヒ−を飲んで一休みの後、大倉尾根をくだる。ここも最近は登りにばかり使っているのでくだりに使うとなんだか新鮮な感じだ。大倉に着いたのは12時少しでこのまま帰るには早すぎるので鶴巻温泉の弘法の里湯で一浴びして帰宅した。


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