第286回塔の岳(02/5/25〜26)
5月の連休に下調べをしたル-トの早戸大滝から瀬戸沢の頭、丹沢山、塔の岳と歩いた。
早戸大滝の右岸の高巻きの道を登ると一箇所早戸大滝の上部が大きく見える地点に出た。前回はもっと下の地点で写したが、ここだと心躍らせてザックからデジカメを出すもなんと電源が入らないではないか。何たることか。電池を入れ換えてみても効果がない。やむをえない。轟々と流れ落ちる滝の様子を目に焼き付けて気を取り直して登り出した。踏み跡はしっかりしているがなかなかの急な道だ。やがて平坦となり、木の枝の切れ目から沢を隔てて丹沢三ツ峰の稜線が望見できる。少しくだって今度は草付きの急な斜面を登る。登り切ると植生保護柵の金網が前面に広がっている。左手に回り込むと通路状になっている。ここを通り抜けると丹沢三ツ峰の縦走路に出た。ここは何度も通過しているが、ここが取付き口とは気が付かなかった。ただここから早戸大滝にくだるのは慎重にしたほうがよい。初めての道は山なれない人がいきなりくだりにつかうのはやめたほうが無難なのだ。山で踏み跡程度の道を使うときはまず登りにとって、次にくだりに使うのが鉄則だ。三ツ峰の縦走路を歩き出してから右足のひざ上の筋肉が少しぴりぴりしている。大滝からは急登の連続でおまけに最後の草付きの斜面が相当に効いたようだ。この後、丹沢山でお互いの経路を教えあった茨城から来た若い方が蛭ガ岳山荘に泊まり、明日、檜洞丸から西丹沢におりるというので、蛭が岳山荘の管理人の杉本さんに近いうちに機会を見て市原新道経由で行く旨の伝言をお願いした。ふとしたご縁で知り合った杉本さんから年賀状でたまにはこの方面にもお出かけくださいとのお誘いを受けているのだ。歩きなれた縦走路は行き逢う人も多いし、先ほどまでの人ひとりいない山域と違って緊張感から開放されてのんびりとしたものだ。シロヤシオもミツバツツジも昨年ほどの生彩はない。それでも樹間にちらほらとミツバツツジが見えて目を楽しませてくれる。この機に及んでもこれがアップで写せればと未練たっぷりだ。尊仏山荘でコーヒーを飲んで簡単な昼食だ。この後、定宿の木の又小屋に向かう。宿泊者は横須賀から来た市民パ−テ−22名と常連のTさん、Yさんだ。夜はランプの下でスト-ブを囲んでにぎやかな話で盛り上がる。
 翌日は行くところもなく足任せ風任せでとにかく表尾根をくだる。三の塔のベンチで話を交わした女性3人組は栃木から来ていて尊仏山荘に泊まったそうだ。車の置いてあるヤビツ峠に戻るという。ならば同じ道を使っても面白くはないであろうとブナの木の多いヨモギ尾根を案内した。新緑の鮮やかな尾根を歩いて喜んで頂いた。ヨモギ平からBOSCOキャンプ場にくだっり少し車道を歩いて、また青山荘の裏手から旧道の山道に入り駐車場に出た。この後、鶴巻温泉まで車に同乗させていただいた。良き哉山歩き、楽しき哉人の出会い。
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